豊田合成は7月26日、e―ラバーを用いた触覚技術(ハプティクス)について、米ロサンゼルスで7月28日から開催されるコンピュータ・グラフィックスなどの先端技術に関する国際学会「シーグラフ2019」で発表すると発表した。
ハプティクスとは、人が物体に触れたときの感触を振動などで擬似的に再現する技術で、ゲームやロボットの遠隔操作などにおいて、映像と音に加え、対象物の感触を提示することで臨場感や操作性を高められるため、多彩な触覚を再現できる技術の実用化が期待されている。
同社は、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)の身体性メディアプロジェクトと共同で、電圧のオン・オフで伸縮する次世代ゴム「e―ラバー」を活用したハプティクスの研究開発を進めている。このたび両者は、薄くて柔らかくウェアラブルな絆創膏タイプのデバイス「HAPTIC PLASTeR」を開発し、シーグラフの中でも最新の技術を扱うエマージング・テクノロジーのセッションで発表する。開発中の技術は、e―ラバーの特性により対象物の柔らかさの再現性も高く、触覚伝送など各種用途への応用が可能となっている。
同社とKMD身体性メディアプロジェクトは、今回の発表を機に一層連携し、ハプティクスによる新たな体験価値の創出に向けて、e―ラバーを活用したデバイスの研究開発を加速させていくとしている。