住友化学は8月5日、ポリプロピレン(PP)コンパウンド事業のグローバル展開をさらに推進するため、子会社の住化ポリマーコンパウンドヨーロッパを通じて、トルコの樹脂コンパウンドメーカーである「Emasプラスチック」とその関連会社を買収し、グループ会社化したと発表した。
PPコンパウンドは、PPに合成ゴムやガラス繊維、無機フィラー等を混練し耐衝撃性や剛性などを向上させた高性能な材料で、自動車のバンパーや内装材、家電製品の筐体などに使用されている。トルコは欧州への輸出拠点として多くの企業が自動車や白物家電の生産拠点を構えており、PPコンパウンドの需要は堅調な拡大が見込まれている。
Emasグループは、PPコンパウンドにおいてトルコ国内で最大級の生産能力を有している。また、廃プラスチックの調達に強みを持っており、それらをリサイクル材料として用いたPPコンパウンドで国内トップの販売量を誇る。同社は、今回の買収により、トルコ国内の自動車および家電メーカーへの生産・販売体制の強化に加え、環境意識の高い欧州でのリサイクル材料を使った製品の需要増加に対応していく。
同社は、PPコンパウンドのグローバルな生産・販売体制の拡充を通じて、顧客のニーズによりスピーディーに対応し、事業のさらなる拡大を進めていくとしている。