三洋貿易(東京都千代田区、新谷正伸社長)は、ゴム、化学品、産業資材、機械・環境、科学機器の5事業部が国内外に市場ニーズの高い商品を提供している。
同社の19年9月期第3四半期は増収増益。その中で、ゴム事業部の第3四半期は米中貿易摩擦の影響から、昨年末以降、ゴムの需要が急速に冷え込んだ。これにより、国内は計画を若干下回ったが、海外拠点は中国を除いて、アセアンと北米は全般的に順調だった。
中国は、貿易摩擦激化などで経済が減速し、ゴムの需要も落ち込んでいる。また、東知と合弁でゴムコンパウンドを手掛ける三洋東知(上海)橡胶有限公司も状況は厳しいが、今期中に新たな設備や管理システムを導入する予定で、「生産も今後回復に向かって行く」(中村浩人ゴム事業部長)と期待している。
アセアンのハブ拠点と位置付けるタイは堅調。直近では陰りが見えるものの主要需要先である自動車産業が安定しているほか、自動車産業以外も順調に推移している。
インドも順調。日系自動車部品メーカーを中心に販売は着実に増えている。ただ、インドでは今年に入り、新車販売の前年割れが続いており、先行きが不透明な情勢になりつつある。
米国も計画通りに進捗している。ただ、米国では中国向けの製品