輸出は4%減 上期ゴムベルト国別輸出入

2019年09月25日

ゴムタイムス社

 財務省貿易統計を基に、日本ベルト工業会がまとめた19年上半期の国別輸出入実績によると、輸出総額は183億5400万円で前年同期比4%減となった。

 輸出先1位は米国の35億4900万円で同7%増、2位は中国の21億5800万円で同13%減となり、上期ベースで上位2ヵ国の順位に変動はなかった。

 以下、3位は香港(同13%減)、4位は台湾(同26%減)、5位はドイツ(同11%減)となり、前年上期で4位の香港が3位に上昇した。

 品種別に見ると、コンベヤベルトの輸出額は38億7200万円で同16%減となった。仕向け先の1位はチリの7億9800万円で同23%増。前年上期は600%増と急伸したが、今年上期もさらに伸び、順位も7位から1位に上がり、構成比も前年の14・1%から6・5ポイント上昇し20・6%となった。チリは産出量・埋蔵量でも世界全体の3割に達する銅生産大国で、同国の銅生産は年々拡大傾向にある。

 2位は、昨年1位のオーストラリア(同44%減)で、前年上期と同様大幅に減少した。
 オーストラリアでは、同国最大の輸出資源である鉄鉱石価格が緩やかに回復する中、資源需要も復調している。ただ、国内コンベヤ各社は日本から輸出ではなく、タイなど海外に生産をシフトしている。このことが輸出額の減少に響いたと見られる。3位は米国(同3%減)、4位はペルー(同32%減)、5位はフィリピン(同6%減)となった。

 伝動ベルト合計の輸出額は144億8100万円で前年並みとなった。伝動ベルトは自動車のエンジンを中心に、一般産業機械などの内部で動力や回転を伝達する役割を担うが、ベルトメーカーがアセアンやアジアへの現地生産対応を強めるなか、輸出は伸び悩みが顕著である。
 1位は米国の30億9700万円で同9%増と2桁に近づく伸びを見せたのに対し、2位の中国は20億4600万円で同13%減。米中貿易摩擦激化などで、中国経済が減速するなか、工作機械では中国向けの輸出は昨年後半から急減するなど、中国向けの伝動ベルト輸出も落ち込んだと見られる。
 3位は香

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