住友ゴム工業は10月2日、同社が取り組んでいる絶滅危惧種、準絶滅危惧種の保全活動の一環として、兵庫県の加古川工場で育成され近隣企業や河川敷に株分けしている植物「フジバカマ」の観察会を、同工場と加古川河川敷で実施したと発表した。
フジバカマは、秋の七草の一つで、かつては河原に群生し、万葉集や源氏物語などの古典に登場するなど日本人が古くから親しんできた植物だが、現在は環境省が準絶滅危惧種に、兵庫県が絶滅危惧種に指定している。
観察会には、NPOや近隣企業の人たちが出席し、同社の保全活動をサポートする兵庫県立大学の服部保名誉教授がフジバカマに関する講話を行った。服部名誉教授は「同社の協力がなければ加古川のフジバカマは絶滅してしまうと言っても過言ではない。立派に育て、さらに河川敷に移植していただき、感謝している」と述べた。
参加者は、配布されたフジバカマの香り袋で桜餅のような香りを楽しんだほか、同工場と加古川河川敷で育成しているフジバカマを観察した。
同社は、今後も環境保全や地域との共生を図るため、さまざまな活動を行っていくことにしている。