TOYO TIREは10月7日、マレーシアのタイヤ工場であるトーヨータイヤ・マレーシア(TTM)において新しい生産工場棟を10月3日に竣工し、生産を始めたと発表した。
TTMは、2013年5月に操業を開始し、以来、東南アジアのみならず北米、欧州や日本などの世界市場に供給するグローバルハブとしての機能を果たしている。同社は中期経営計画の中で「タイヤ事業の利益極大化に向けた事業基盤の強化の実現」を方針として掲げており、今回の生産開始はこれに向けた施策の一つとして位置づけるもので、同社が競争優位性を有するピックアップトラック、SUV、CUV用を中心とした大口径タイヤの供給体制をさらに強化するものとなる。
10月3日の式典には、マレーシアのオン・キアン・ミン国際貿易産業副大臣や駐マレーシア日本総領事などの来賓や地元関係者、取引先など約200人が招かれ、同社関係者とともに新棟竣工を祝った。
式典で清水隆史社長は、これまでの支援に感謝の辞を述べるとともに、「TTM新生産棟では当社の最新技術を搭載し、IoTを駆使した次世代タイヤ生産オペレーションの構築にトライしていく」ことを宣言した。
新工場棟のキャパシティは、既存工場棟(年産約500万本)と同等規模の年産約480万本を有している。10月より生産を開始し、順次生産設備の増強を図りながら、第1ステップとして年産240万本まで生産供給量を高めていく計画で、北米向けにSUV用大口径タイヤの生産供給を補完し、マレーシア工場全体として品種構成を拡充していくことにしている。