独ランクセスは10月16日、中国・常州拠点において9 月25日付けで新プラントを稼働したことを発表した。新しいコンパウンディング施設では、特に自動車分野および電子・電気産業向けの高性能プラスチック「デュレタン」と「ポカン」ブランドを製造する。
同社の経営委員会メンバーであるフーバト・フィンク氏は、同プラントの稼働式典のスピーチで「この施設は、複数の戦略的に不可欠な市場に対応するために建設された。自動車業界では、新世代モビリティにおいて軽量化素材がますます重要となっている。また、電子・電気分野では、優れた難燃性、高い流動性、容易な加工性を備えたグレードの需要が高まっている」と述べている。
新プラントにおいて特に注目すべき点は、インテリジェント製造。計量から溶融、混合、冷却、造粒、ペレット冷却、パレタイジングまで、製造工程全体を自動制御できるよう設計されている。例えば、計量システムは、連続製造を可能にするため、複数のロス・イン・ウエイト式連続定量供給装置を導入している。ペレット加工システムは、供給と運搬が完全自動で管理されている。押出機から出された高温のプラスチックストランドは、自動的に冷却槽に投入され完全冷却後、自動コンベヤに転送され、造粒のためペレタイザーに送られる。
同社は、環境基準に準拠するため、新しい製造拠点すべてに最先端の技術を導入している。その為、この新プラントには、多くの画期的な環境保全対策が導入されている。例えば、高性能かつ低消費電力を備えた最新のミキサー、そして廃水、排ガス、ダストにおける効率的な処理システムなどが、消費電力削減、素材の消費量削減、汚染物質削減のクリーンな製造プロセスを実現している。