日本ゴム工業会は10月25日、大阪市のホテル阪急インターナショナルで第18回幹事会を開催し、ゴム製品の生産・輸出入概況や昨年度の会員企業の経営指数調査結果などを発表した。
幹事会の冒頭、あいさつに立った池田育嗣会長は「 ゴム製品生産は工業用品を中心に減速傾向が顕著になってきた」と業界を取り巻く現況について説明した後、当面の課題については「国際間での公平公正な競争の維持、国際的な標準化、環境問題への対応、国内においても働き方改革や生産性改善への対応」などを課題として挙げ、「ゴム産業全般の課題に対して、世の中の流れを把握し、工業会としてどのような活動を行えば会員各社のお役に立てるのかを考え、情報の提供などを行っていきたい」などとあいさつした。
令和元年春の叙勲で旭日双光章を受章した加貫ローラ製作所の加貫順三会長、旭日単光章を受章した北星ゴム工業の米屋正弘会長に対し、池田育嗣会長から記念品が授与された。
事務局からの各委員会報告ではゴム製品の生産・輸出入概況や経営関係事項として、会員企業の経営指数調査、環境委員会関係事項として、「VOC排出削減に関する自主行動計画」のフォローアップ結果や「低炭素社会実行計画」のフォローアップ結果が報告された。
VOC排出削減に関する自主行動計画のフォローアップ結果については、2018年のVOC排出量は、6782tと2000年度比69・5%の削減となり、目標を19・5ポイント上回った。
2018年度の目標を達成した会社は24社(前年比1社増)で、原単位指数は2000年度比32・5となり、昨年よりマイナス1・9ポイントとなり、前年と比較して生産量が上がった中でも改善を示している。これは、各社が取り組んだ使用量の削減、溶剤の転換・水性化、溶剤の回収・再利用、使用方法の工夫等の努力の結果であり、引き続き、排出量ならびに原単位の削除努力を続けていく。
低炭素社会実行計画のフォローアップ調査結果については、CO2排出原単位は、2005年度比90・9%となった。
2018年度は生産量が基準年度比82・3%(129・2万t、前年度比101・8%)と引き続き低水準で、固定エネルギー分の影響は引き続き大きくなっているが、省エネルギー推進のほか、コジェネによる燃料転換などの対策が進んだほか、2年連続で生産が上
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