BASFの2019年第3四半期業績は、売上高が152億ユーロで前年同期比2%減、特別項目控除前営業利益は11億ユーロで同24%減となった。
減収となったのは、主にマテリアル事業セグメントとケミカル事業セグメントにおける価格の低下によるもので、市場の不確実性や、顧客が発注に慎重であることも影響した。主要な顧客市場からの需要は回復しなかったが、主にアグロソリューション事業セグメント、サーフェステクノロジー事業セグメントにおいて販売量が増加したことから、前年同期と同水準の販売量を維持した。
一方、特別項目控除前営業利益は、主にマテリアル事業セグメントとケミカル事業セグメントの大幅な不振により減益となり、イソシアネートの価格が大幅に下落したことや、スチームクラッカーの定期修繕やクラッカー製品の利益率の低下が影響した。
2019年通期の見通しは、売上高は微減、特別項目控除前営業利益は最大30%の大幅減になると予測しており、2019年通年の投下資本利益率(ROCE)は、前年を大幅に下回ると見込んでいる。
なお、特別項目控除前EBITDAは21億ユーロで同8%減、営業利益(EBIT)は14億ユーロで前年同期とほぼ同水準だった。
2019年10月29日