ランクセスがプレポリマー開発 厳しい環境下のホイール向けに

2019年10月31日

ゴムタイムス社

 独ランクセスは10月29日、厳しい環境下のホイール用途向けに開発され、同社のウレタン加硫剤「バイブラキュア2101」で硬化した、新システム「アディプレンLow Free MDI(LFM)C525」を販売すると発表した。
 新システムのアディプレン(R)LFM C525は、ポリカプロラクトンをベースにした遊離MDI含有量1%未満のプレポリマー。特長は高い引裂強度、優れた耐疲労性、耐摩耗性など卓越した性能と優れた動的特性を提供することだ。
 同社は、既存製品と同システムの性能および信頼性の差別化を実証するため、ホイールで使用されている業界最高水準のポリウレタンと同素材との比較試験を実施した。
 新製品については、ウレタン加硫剤「バイブラキュア2101」で硬化したこのシステムは96ショアA硬度を有する。また、「バイブラキュア2101」の異なるグレードを使用することで、低硬度のエラストマーも可能となるという。テストは様々な負荷、速度、ホイール形状で実施され、ISO業界基準で追跡調査を行った。その結果、このシステムは、業界の最も高い性能基準に匹敵することが実証され、優れた動的特性だけでなく、より低い転がり抵抗によって省エネを実現した。
 さらに、新製品は、硬化後工程に115〜120度Cで平均16~24時間を要するのみで、加工も容易。さらに、室温で約36カ月間安定している。
 また、様々な複雑なホイール用途に基づき、同社は異なる硬化剤を混合し、88~96ショアA硬度を可能にする他のLF MDIポリカプロラクトンシステムを開発。ホイール用途に特化したポリウレタン配合に関する長年の技術経験を通して、同社は最終利用段階でのホイール性能を正確に予測するホイールモデルを開発した。それによって同社は、異なるホイールデザイン及び/或は異なる負荷/速度条件において、顧客に「アディプレンLFM C525」を使った最適なソリューションを提案することができる。

 

アディプレンLFM C525

アディプレンLFM C525

 

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