乗用車の半数が整備不良 JATMA東名タイヤ点検

2019年10月31日

ゴムタイムス社

 日本自動車タイヤ協会(JATMA)は10月30日、第51回東名高速道路浜名湖サービスエリアタイヤ点検を実施し、乗用車の半数が整備不良という結果となった。
 この点検は、同協会が推進する安全啓発の重点活動で、タイヤの整備不良に起因する事故を未然防止し、タイヤの適正使用の重要性をドライバーに訴求するとともに、アンケートによるユーザー意識の把握を目的としている。
 会場では点検スタッフと来賓が出席してセレモニーが行われ、同協会の倉田健児専務理事は「点検開始から51年経ち、タイヤの性能は向上したが、タイヤが自動車に乗る人の命を守ることにはいささかも変わりはない。タイヤの性能を最大限発揮するためには、適正な使用が最も重要なことだ」とあいさつした。

 続いて、来賓の静岡県警高速隊・久田英之隊長は、タイヤの破裂による人身事故では、運転手ではなく、同乗者や他の車に乗る人が負傷するケースが多いという事例を紹介し、事故防止に向けた啓発への協力を点検スタッフに呼びかけた。
 点検は、午前8時45分から午後3時まで、上下線の駐車スペースで点検班4班に分かれ実施した。
 点検を受けた人の中には「自宅にあるコンプレッサーで、出発前に空気圧を点検してきた」と話す意識の高いドライバーも見られた。
 同協会の速報によると、今回の点検台数は乗用車121台、大型バス38台、トラック50台の合計209台で、整備不良率は、乗用車が49・6%で前年比6・7ポイント増、大型バスが7・9%で同2・0ポイント増、トラックが32・0%で同13・7ポイント減となり、乗用車と大型バスの整備不良率が昨年より悪化した。
 整備不良の内訳では、乗用車は空気圧不足が最多で点検した車の48・8%に達したほか、大型バスは溝不足と偏摩耗が最多、トラックは溝不足が最多となった。

あいさつする倉田専務理事

点検する倉田専務理事

来賓の静岡県警高速隊・久田隊長

相談窓口も開設

大型バスの点検の様子

 

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