BASFは11月6日、同社のプラスチック添加剤パッケージが、インドの海洋・船舶用ケーブルの大手メーカーであるシーケム・ワイヤー・アンド・ケーブル社が開発した水中ケーブルに採用されたと発表した。このプラスチック添加剤パッケージは、「イルガノックス」シリーズの酸化防止剤と「キマソーブ」および「チヌビン」シリーズの光安定剤から構成されたパッケージで、加工プロセスの安定化と水中ケーブルの被覆の耐用年数の延長に重要な役割を果たす。
同社アジア太平洋地域パフォーマンスケミカルズのハーマン・アルトホフ・シニアバイスプレジデントは、「プラスチック産業では、特定の用途における製品の望ましい特性や性能を達成するために、プラスチック添加剤が必要だ。当社のプラスチック添加剤は、水中ケーブルの例が示すように、自然現象に対しより高い耐久性を実現するさまざまなプラスチック用途に展開できる」と述べている。
近年の海底光ファイバーケーブルは、髪の毛のように細いガラス繊維、銅の電力導体、スチールワイヤー強度膜で構成され、これらはすべて高密度ポリエチレン(HDPE)で覆われている。 シーケム社は、電子ビーム(EB)架橋プロセスにより、高性能ワイヤーおよびケーブルに使用されるHDPE被覆を製造している。
プラスチックを高エネルギー電子で架橋するプロセスは、熱性、化学的物性、遮断性、衝撃、その他の機械的特性を改善するために使用され、ワイヤーおよびケーブル事業者が求める用途に応えるものとなる。
酸化防止剤と光安定剤を使用することで、ポリマーを最適化し、架橋効率をさらに高め、使用期間中の耐久性を向上させる。同社のプラスチック添加剤を樹脂に添加することで、色の生成を抑え、ペレット化および押出成形の加工工程を安定させる。これにより、ポリマーは、加工段階およびその耐用年数を通して保護される。