三菱ケミカルは11月7日、同社とJXTGエネルギーが、茨城県鹿島地区における石油精製事業および石油化学事業の更なる連携強化に向けて、両社共同出資による有限責任事業組合(Limited Liability Partnership、以下「LLP」)を設立することを決定したと発表した。
三菱ケミカル・茨城事業所とJXTGエネルギーがグループ会社である鹿島石油および鹿島アロマティックスを通じて運営する鹿島製油所は、従来より、石油コンビナート高度統合技術研究組合事業(RING事業)への参画等を通じて連携を図ってきたが、国内における石油製品需要の構造的減少やアジア域内の石油化学プラントの新規立ち上げといった事業環境の変化を踏まえ、さらに踏み込んだ連携の検討を進めることとした。
設立するLLPにおいては、石油精製から石油化学製品を製造する一連の工程を通じて、原料や製造プロセスの更なる効率化施策や、ガソリン基材の石化利用と石油化学製品(誘導品を含む)の生産最適化についての検討を深化させ、両事業所一体とした操業最適化により国際競争力強化を目指す。
さらに、持続可能な環境・社会の実現を追求する機運が高まる中、循環型社会形成への貢献をLLPの検討テーマに据え、廃プラスチックを石油精製・石油化学の原料として再生利用するケミカルリサイクルの技術検討に取り組んでいくとしている。