【コラム連載シリーズ】世界のゴム事情42 オランダのゴム産業(前編) 加藤進一

2019年11月22日

ゴムタイムス社

 オランダはドイツ、ベルギー、北海に接した国であり、低い平地が広がっています。首都はアムステルダムで、第二の都市がロッテルダムです。今年は2回にわたりオランダにゴム機械、ゴム材料関係で出張してきました。

 オランダとゴムとは深い関係があります。日本語の「ゴム」はオランダ語でゴムを意味する「GOM」が長崎の出島を経由して日本に伝わり、「ゴム」になりました。ちなみに、日本語の「ゴム」は英語では「Rubber」、ドイツ語では「GummiあるいはKautschuk」、イタリア語では「Gomma」、フランス語では「Caoutchouc」、中国語では「橡胶」と呼ばれています。よって外国で「ゴム」と発音して、理解してもらえるのはオランダだけです。

 オランダには1936年発足のゴム財団がありました。天然ゴムの生産の改良や研究をする団体です。かつてインドネシアはオランダの植民地であり、そ

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