日精樹脂工業は11月21日、同日開催の取締役会において、射出成形機を製造・販売するイタリアのネグリ・ボッシグループの株式等を取得し、子会社化することを決議したと発表した。
1947年にイタリアのミラノ市で設立されたネグリ・ボッシは、各種高性能射出成形機をラインナップする射出成形機メーカーのトップメーカー。特に超大型射出成形機および成形システムを得意とし、自動車産業を中心に、個々の顧客に合わせた製品・ソリューションを提供している。また、高い製品開発力と顧客要求に対応する柔軟なカスタマイズ力を背景に、特に欧州で高いプレゼンスを有し、広範な業界で強固な顧客基盤を築いている。当面ネグリ・ボッシグループ株式の75%の譲渡を受け、その後数年後を目処に残りの25%の譲渡を受ける予定。
同社は、ネグリ・ボッシの株式取得により、射出成形機分野における事業領域の拡大・強化が可能となる。同社の射出成形機とボッシの射出成形技術を組み合わせることで、それぞれの製品ポートフォリオの拡大と、より広範な顧客層に対する包括的なソリューションの提供が期待される。さらに、同社の得意とする中・小型電動射出成形機の事業拡大を図るため、ネグリ・ボッシの研究開発力と販売力を活用していく。
今後の見通しについて、「本件が当社の連結業績に与える影響は今後精査の上、重大な影響を与えることが判明した場合には、速やかに知らせる」とコメントしている。