島津製作所は11月27日、中国における2つの主要拠点である北京拠点と広州拠点の機能を拡充したと発表した。
北京では、2015年から島津中国質量分析センターを開設し、主に同市場で影響力を持つ顧客との協働によるアプリケーション開発に取り組んできた。今回、さらなる先端顧客および市場の開拓力強化や、イノベーティブな開発テーマの探索能力強化による共同研究開発の拡大を目的として、中国質量分析センターを取り込んだ研究開発組織「中国イノベーションセンター」を新設し、10月22日に開所式典を開いた。今後は、同センターを通じて各分野にて影響力の強い研究者および顧客との共同研究開発に尽力していくことにしている。
広州の拠点である広州分公司は、ハイテク企業が集積する地域へ移転し、10月21日に開所式を開いた。顧客のニーズの把握力の強化と、総合的な課題解決力の向上をコンセプトに、同拠点内の分析センターを従来の約3倍に拡大し、製品ユーザー向けのトレーニング施設やデモの設備を増強した。今回の移転により、華南エリアの顧客との交流をこれまで以上に深め、総合的なソリューションの提供を目指すことにしている。また、広州市は数多くのスタートアップ企業を輩出する深圳市からも近く、新オフィスは多種多様なユーザーとのオープンイノベーション創出の場となることも目指していく。