【新年インタビュー】バンドー化学 吉井満隆社長

2020年01月06日

ゴムタイムス社

 

■ 新年インタビュー

スピード感をもってやり遂げる

バンドー化学 吉井満隆社長


 

 バンドー化学は中長期経営計画「BF―2」で新事業の創出、コア事業の拡大、ものづくりの深化と進化、個人と組織の働き方改革の4つの指針を掲げている。吉井満隆社長に足元の状況や今年の抱負を聞いた。

 ◆足元の状況は。

 米中貿易摩擦の直接的な影響はなかったが、間接的な影響は受けた。国内は、当社が伝動ベルトなどを供給している工作機械や射出成形機業界で中国向け輸出が落ち込んだため、伝動ベルトを中心に販売が減少した。内需がメインのコンベヤベルトは鉄鋼や電力関連が堅調に推移した。物流倉庫や食品機械向けの軽搬送ベルトも安定していた。

 海外は、中国やアジアで苦戦した。中国では、自動車市場において日系メーカー向けは、さほど悪くなかったが、市場全体の生産台数が減少し、当社もその影響を受けた。産業用も工作機械や射出成型機などの低迷により、販売が減少した。アジアでは、特にインドで自動車用、二輪車用のベルト販売の減少が大きかった。

 ◆コア事業の拡大の現況は。

 産業用では市場をセグメンテーションし、伸びる市場へ経営資源を集中している。その成果の一例として、農機用では中国の畑作用大型農機市場の開拓に取り組み、ローカルメーカーへ採用が決まった。そこで、上期には南海工場に新ラインを1ライン導入し、下期からローカルメーカーに納入を開始する予定だ。

吉井満隆社長

吉井満隆社長

 ◆新事業創出について。

 昨年5月に買収したアイメディックMMTは、上期中にPMI作業を行い、いかにシナジー効果が早く発揮できるか意見交換した。現在は、当社の社員を数名出向させ、製品開発の促進などを図っている。アイメディックMMTの開発課題にも当社の技術を活用すると開発が早く進むものがあることが分かり、買収当初は想定していなかった効果も出てきた。

 ◆電動車化への対応。

 短期・中期・長期な視点で自動車産業の変革

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