年頭所感 TOYO TIRE 清水隆史社長

2020年01月01日

ゴムタイムス社

 新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申しあげます。

 当社は昨年、「TOYO TIRE株式会社」へ社名を変更しました。新たな社名を社会に掲げ、「第二の創業の年」と位置づけて事業経営を推し進めてまいりました。生産、販売、技術、そして、コーポレートの各機能組織が意識を揃え、次なる成長の絵姿を戦略として描き、大切な一歩を踏み出すことができた1年であったと考えています。

 当社では、「差別化された得意分野を強化すること」がこれまで重要施策の柱となってきました。すなわち、北米事業を戦略的に確立してきたことが当社の成長の源泉になってきたといえます。

 当社にとっては、独自の強みをさらに強く伸ばすことはもちろん、これまで強みに隠れていた弱みをこの機に克服することが、次の成長に向けたカギになると捉えています。

 今回の成長戦略では、欧州ビジネスに必要な製品の供給は、抜本的に地産地消へと変更する計画を進めていきます。セルビア工場という新しい投資を起点にして、世界の供給マップを再編し、国内工場の再構築へ派生させていくという「ダイナミズム」がこの戦略には兼ね備わっています。

 また、自動車産業は今、100年に一度と呼ばれる変革期に遭遇し、私たちを取り巻く環境は激変が続いています。大きな時代の変わり目には新しい変化が生まれ、それが次の新しいチャンスにつながっていくものです。

 新たな販売チャネル、さまざまなイノベーションやソリューション、自社内だけで完結できないことであっても、逆に、外の力と大胆に連携することで自社の得意なところを引き伸ばすこともできます。小回りが利き、機動力を発揮できる強さ、すなわち「持たざる強み」が当社にはあります。

 強みを補強し、弱みを克服すること、そして、持たざる強みを生かしていくこと。これらは、シンプルながら我々がとるべき明瞭な指針だと考えています。

 当社は本年、創業75周年を迎えます。2020年は、次の100年に向けた25年のスタートでもあります。2020年を未来に向けた「新しい道づくりの年」とし、役員・従業員一人ひとりが掲げる大小さまざまなチャレンジを一つひとつ結実させ、確かな一年を歩んでいく所存です。

 最後になりましたが、ゴム・タイヤ産業に携わる皆様方にとってすばらしい年となりますよう祈念申しあげ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 清水隆史社長

清水隆史社長

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