■ 新年インタビュー
グローバルで最適な生産体制構築へ
ニチリン 前田龍一社長
自動車・二輪車用ホース総合メーカーのニチリン。「昨年は想定外のことがいろいろ起きた」と語る前田龍一社長に国内・海外拠点の状況について聞いた。
◆昨年を振り返って。
想定よりも影響を受けたのが、米中貿易摩擦による関税の部分だ。中国から米国に輸出する関税が10%、さらに25%と段階的に上がり、当社も少なからずその影響を受けた。また、想定していなかったのがメキシコの国境付近の人件費上昇で、メキシコ拠点のコストが増加した。
欧州も混乱期にあり、英国のEU離脱問題に加え、牽引役のドイツも日系や欧州自動車メーカーが生産を減少させており、スペインや英国にある拠点の売上は減少した。
◆想定外への対応策は。
まず、関税の部分は様々な策を講じており、2020年3月から中国から米国に輸出していた一部の商品をインドネシアに生産移管する。次に欧州は、英国工場を2020年6月末で生産を停止し、1~2年かけて商圏をスペイン拠点に移す計画だ。生産
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