■ 新年インタビュー
日本のモノづくり を極める 現場の効率化を推進へ
住友理工 松井徹社長
「新事業・新規顧客創出」、「モノづくり革新」、「グローバル経営基盤強化」の3点を経営戦略に掲げ、グローバル展開を加速させている住友理工。松井徹社長に19年を振り返ると共に、海外状況や今後の事業戦略などを聞いた。
◆19年を振り返って。
米中の貿易摩擦の影響により、中国の減速、その影響による東南アジア、インド、欧州まで含めて、我々の事業範囲に対して、かなり広範囲に影響が波及した1年となった。ただ、自動車関連では、中国は日系メーカーの奮闘もあり、全体の市場状況よりは好調に推移した。それに対して、インドは夏以降急落しており、今後数年落ち込みが続くのではないかと懸念している。東南アジアも下期から、予想より減速しており、特に輸出の落ち込みが著しい状況だ。
一般産業では中国のインフラ関係が落ち込んでおり、在庫調整などの影響もあったが、前年同様で落ち着きそそうだ。
国内は、ホースなどは台風の影響などで建機メーカーの製造が停止しているため減少傾向にある。プリンター関係のエレクトロニクス分野はペーパーレスが浸透しているためか下降気味となった。
業績については、売上は減少したが、利益面では増益を確保している。間接費などの削減などを実施し、通期利益の予想目標の達成を目指していく。
◆CASE対応について。
自動車関係では自動車新商品開発センターを中心にCASEに向けた製品の開発・検討を行っている。特に、電動化では住友電工、住友電装と協力関係を密にし、新製品の検討を推進している。来年にはステアリングのセンサー関連の製品を上市する予定だ。
また、電気自動車になっても、振動・騒音対策への要求に変化はないと予想している。自動運転になれば、居室内で運転以外のことをする機会が増大する。その際に振動や騒音があっては快適な空間作りとはならない。そういう面での防振ゴムの活用に期待をしている。
◆北米事業について。
北米事業は収益悪