【新年インタビュー】藤倉コンポジット 森田健司社長

2020年01月14日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

海外拠点の事業見直しを強化

藤倉コンポジット 森田健司社長


 

 19年4月に「藤倉ゴム工業」から社名を変更し、複合化技術でさらに磨きをかける藤倉コンポジット。森田健司社長に19年を振り返りつつ、課題や新年の抱負などを聞いた。

 ◆19年を振り返って。

 世界経済の低迷が続く中、特に中国市場の減速の影響を大きく受けた。海外の展開に苦慮した年だった。

 セグメント別では、産業用資材は世界的な自動車販売台数減少の影響に加え、欧州メーカーの受注鈍化により減収となった。そのほか、制御機器部門は半導体と液晶の市場低迷により、国内外ともに大幅な減収減益となった。電気材料部門は、非常用マグネシウム電池「WattSatt」、「アクアチャージ」の販売が堅調に推移した。スポーツ用品部門では、ゴルフ用カーボンシャフト部門がアフターマーケットのリシャフト市場の高価格帯製品が好調に推移した結果、高い利益率となった。一方、アウトドア用品部門はシューズ関連を中心に一定の売上は確保しているが、国内の天候不良や自然災害の影響に依然低迷している。引布加工品は、引布部門は自動車関連市場低迷の影響により受注減となったが、加工品部門は救命いかだの受注が好調だった。

 ◆新建屋の状況について。

 原町工場の新建屋工事は、計画通りに進んでおり、20年4月に竣工式を予定している。LIM製品の生産エリア拡張に加え、クリーンルームを設置する。医療分野も数年前から営業の強化やお客様との話し合いを通じて事業の見通しが立ちつつある。LIM製品の生産ラインの跡地には生産技術センターを立ち上げる。そこで、自動生産や自動検査などの自動化技術を積み上げ、人件費の上昇や人手不足などの課題解決につなげていきたい。今後の展開に期待している。

森田健司社長

森田健司社長

 ◆課題は。

 中国拠点の事業見直しだ。今後2、3年が過渡期だと考えているため、生産拠点からもう1度検討し最適化を図る必要がある。ベトナムについては、生

全文:約1328文字