■ 新年インタビュー
アジア地区との連携強化目指す
昭和ゴム 山口紀行社長
昭和ホールディングス・グループのゴム事業の中核を担う昭和ゴム。中計「アクセルプラン3『再発進』」は2年目を迎えた。山口紀行社長に19年を振り返りながら、今後の課題や抱負などを尋ねた。
◆19年を振り返って。
18年度はライニング業界が活況を呈したため、ライニングの好調さが業績を牽引した。ただし、19年度が始まった4~6月を見ると、お客様の設備投資の関係でスタートが出遅れた。工業用品は前年並みの動きで安定している。上半期の業績はライニングの出遅れた分の影響を受け、前年対比減収減益となった。
足元は、第3四半期に入ると、ようやくライニングが復調の兆しが表れてきた。19年は需要のスターダッシュに乗り遅れた中でも、ようやく先が見えてきた年だった。
◆海外の動向について。
ベトナム、タイの受注が順調に進んでいる。これを皮切りにベトナムやタイは伸びていくだろう。モンゴルとインドネシアでは、ライニングを施工するワーカーを確保することができた。
海外については、宗宮保取締役が海外の担当をし、今後のアジアとの連携強化も協力して進めていく考えだ。2018年度の海外比率は5・7%だったが、今期は昨年比よりも上回る計画をしている。
◆課題を挙げると。
商社化シフトと技術継承だ。商社化シフトではアジアにある拠点を活用し、仕入れ商材を利用していく道筋は、着実に進んできている。技術継承については、下半期から一部組織を編成し、とくにプラント関連では、工場内作、技術、現地施工の3つのチー