【新年インタビュー】日本ゼオン 田中公章社長

2020年01月14日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

ゼオンを変えるスタートの年に

日本ゼオン 田中公章社長


 

 2020年のありたい姿として「化学の力で未来を今日にするZEON」を掲げる日本ゼオン。中期経営計画「SZ―20フェーズⅢ」の現況などを田中公章社長に聞いた。

 ◆19年を振り返って。

 米中貿易摩擦に端を発し、中国や欧州、日本で経済が減速した。上期は、エラストマー素材事業は減収減益となったが、高機能材料事業は増収増益となり、売上、利益とも過去最高となった。下期は経済減速の傾向が強まり、今後もさらに厳しくなると予想している。

 こうした中、当社では投資を積極的に実施し、エラストマー素材事業では、川崎で特殊架橋タイプ「ゼットポール」の乾燥能力を増強したほか、タイにアクリルゴムの新工場を建設している。高機能材料事業では、原反フィルム、大型TV用光学フィルム、COPの増強を進めている。売上を上げるには設備が必要なので、今年も流れを変えずに投資を実施していく。

 ◆足元の事業環境は。

 市況は、エラストマー素材事業では中国を含め海外で厳しい状況が続いている。市況が下がり製品価格が上がらない中、原料価格が上昇しスプレッドが狭まっており、特にフォーミュラ以外での販売が大変厳しくなっている。

 ◆中計について。

 中計の目標値である売上5000億円については、現状で格差が開いているのは承知しているが、引き続き中計の最終年となる今年も目指していく。

 中計の戦略の一つとする風土改革では

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