宇部興産は1月22日、同社グループ会社であるU―MHIプラテックとU&Mプラスチックソリューションズが、射出成形機の新シリーズ機「イーエム3」の販売を開始したと発表した。従来のイーエム2シリーズより省スペース・省エネ性能をさらに進化させた、12年ぶりの新シリーズとなる。
イーエム3シリーズは、従来のシリーズと同じく、自動車、二輪、家電、産業資材、住宅設備など、国内外の幅広い業種の顧客に向けてPRする予定で、型締力1300tのタイプに続き、型締力1050tも年内に販売を開始する計画になっている。
同シリーズの特長として、省スペース性は2プラテン機が持つ特⻑だが、イーエム3(1300t)はさらにマシン全⻑を短縮し、トグル式射出成形機の650tクラスのコンパクトな機長の実現により、設置スペースの確保がしやすく、⼯場内のレイアウトがより検討しやすくなる「コンパクトな機長」、マシンの高さを下げ、イーエム2では必要だった作業床を不要にし、操作盤、型盤内へ簡単にアクセスでき、作業性・メンテナンス性がアップした「アクセスしやすい低床設計」、消費電力が従来機より20%以上低減したほか、作動油量やグリス消費量も減り、ランニングコストを低減させた「さらなる省エネ性能」、ドライサイクルを従来機より30%短縮し、ハイサイクル成形により生産性向上に貢献する「業界最速のドライサイクル」、工場監視・稼働実績・アラーム履歴・品質管理・品質分析に対応している(オプション)「IoT対応の制御装置」の5つが挙げられる
イーエムシリーズは、型締構造が2プラテン式の電動射出成形機として、2001年に誕生した。2008年にはさらにイーエム2、イーエムRの両シリーズを相次いで上市し、国内外のユーザーに納入されてきた。