三ツ星ベルトの2012年3月期中間連結決算は売上高が269億7100万円、前年同期比6・9%増、経常利益28億2500万円、同34・2%増の大幅増益となった。金融危機前に比べると売上高は90%水準。収益は海外の一般産業用ベルトの販売が拡大したことに加え,原材料高騰影響を拡販活動や原価低減等の内部努力でカバーした。
国内ベルトの売上高は130億3400万円、同5%増、自動車用が震災の影響で落ち込んだが、ラップドベルトの販売強化がカバーした。海外ベルトは一般産業用ベルトを中心に売上げが拡大し、99億4300万円、同11・5%増と二桁の伸びとなった。海外売上高比率は今期37・6%となったが、早期に売上高比率40%を目指す。
ベルトの部門別売上高は主力の自動車用伝動ベルトが震災の影響で前期並。一般産業用ベルトは拡販キャンペーン効果に加え、新興国での農機用ベルト需要が拡大、ユーザーの在庫補充も手伝い同21・2%増と大きく伸びた。OA機器用ベルトは微減、運搬ベルトは樹脂ベルトが3・1%の微増、黒コンは価格改定が寄与し、同21%増となった。
通期業績予想は原材料価格の高止まりや円高で需要の減少が予想されるが、売上高5200億円、営業利益は年初開示に比べ4億円増の50億円、経常利益も同4億円増の47億円に上方修正した。タイ洪水の影響については1億円の減益影響を見込んでいる。
今中間期の設備投資は10億円を実施、通期では17億円を計画。インドネシア2工場での自動車用ベルト、一般産業用ベルトの能力増強を図る。