帝人は1月28日、欧州において自動車向け複合成形材料のデザイン・設計やプロトタイピング等の機能を担うテクニカルセンターとして、ドイツ・ブッパタール市に「テイジン・オートモーティブ・センター・ヨーロッパ(以下、TACE)」を設立すると発表した。
TACEは、デザイン・設計機能を活用したプロトタイプ試作、およびその評価を行うテクニカルセンターの機能を有し、次世代自動車に向けたマルチマテリアルでのソリューション提案を行う。
TACEでは、欧州各拠点との強力な連携体制を構築し、各拠点が個別に進めてきた設計・評価技術を、プロトタイプ試作やその評価・データ解析といった領域まで踏み込んだ高度な役割を担うことにより、次世代自動車に向けて、これまで以上にスピード感のあるソリューション提案を行う。
将来的には、マーケティング、新技術やM&Aの可能性に関する調査などの機能を整備することで、欧州の自動車メーカーとの取り組みを加速し、軽量性、強度に加え、デザイン、生産性、コスト効率といった顧客ニーズへの対応も図る。さらに、これらの機能を北米や中国に展開することでグローバル・ソリューション・プロバイダーとしての地位をより強固なものにしていく計画である。
2030年近傍には、同社グループの自動車向け複合成形材料事業として売上2000百万米ドル規模を目指すとしている。