日本自動車タイヤ協会(JATMA)はこのほど、19年の自動車タイヤ・チューブ用原材料消費実績をまとめ発表した。
天然ゴムは63万2616tで前年比1・8%増、合成ゴムは42万2001tで同0・7%減、再生ゴムは1万3010tで同2・1%増となった。
自動車タイヤ・チューブの生産(ゴム量)を四半期ごとに見ると、1~3月が前年同期比3・0%増、4~6月は同1・7%増、7~9月は同1・8%増、10~12月は同4・2%減となり、年間では前年比0・6%増となった。この推移とほぼ並行して天然ゴムの消費量も推移した。
再生ゴムは主に天然ゴム比率が高いトラック・バス用タイヤのトレッド部分が使用されている。再生ゴムの消費量は減少傾向で推移していたが、19年はプラスに転じた。「高張力再生ゴム」「高強力再生ゴム」など、各社が高機能を付与した再生ゴムの評価がタイヤメーカーの間で着実に高まっていることが要因の一つとして考えられる。
カーボンブラックは上期は堅調に推移したものの、下期に入り9月を除いて前年を下回り、特に12月が前年同期比8・8%減と大きく落ち込んだ結果、年間では49万592tで前年比0・4%減となった。
タイヤコード消費量全体では同1・0%の減少。内訳はレーヨンが同16・9%減の2640t、ナイロンが同1・6%増の1万5713t、ポリエステルが同2・0%増の4万2846t、その他が1・6%減の378tとなっている。
自動車タイヤは①原料ゴム②タイヤコード③カーボンブラック④ビードワイヤー⑤配合剤など、100種類を超える原材料を使って作られる。その約半分は石油(ナフサ)を原料とする化学製品で、石油に対する依存率は高い。
消費構成割合としては、タイヤの6割近くはゴム(天然ゴム34%、合成ゴム23%)が占め、27%のカーボンブラック、12%のスチールコードと続いている。
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