積水化成品工業の20年3月期第3四半期連結決算は、売上高が1035億1400万円で前年同期比22・2%増、営業利益は25億9300万円で同22・7%減、経常利益は23億9800万円で同29・2%減、四半期純利益は15億2300万円で同33・4%減となった。
セグメント別では、生活分野は、売上高が443億6000万円で同9・2%減、セグメント利益は24億8700万円で同12・7%増。食品容器関連は、スーパーやコンビニ向けなどで年末需要が盛り上がりを欠いた。農産関連は、期後半に大型台風の影響を受けた。水産関連は、漁獲量減少により需要低迷が続いた。建材・土木関連は、首都圏での物件獲得が寄与し順調に推移した。主力製品のエスレンシートの売上数量は、汎用食品容器向けは堅調に推移したが、カップめん容器向けなどの需要低迷を受け前年同期並みとなった。エスレンビーズの売上数量は、盛土やライフグッズ用途が好調だったが、その他の需要は総じて低調だった。利益面では、前期前半は原燃料価格高騰の影響を受け、価格改定に時期ずれが生じ悪化したが、徹底したコスト削減や価格改定に取り組んだ結果、前年同期に比べ増加した。
工業分野は、売上高が591億5400万円で同65・1%増、セグメント利益は6億6900万円で同60・4%減。家電・IT関連は、ピオセランなどを用いた液晶パネル搬送資材用途は上期好調だったが、徐々に伸びを欠いた。テクポリマーなどを用いた液晶パネルなどの光拡散用途は、在庫調整の回復が想定以上に遅れ、前年同期を下回った。自動車関連は、自動車部品梱包材用途で米中貿易摩擦などが影響し伸んだ。ピオセランなどを用いた部材用途は、国内自動車メーカーでの堅調な推移により、グローバルに採用が拡大した。Proseatグループについては、欧州自動車メーカーの販売不振などを受け業績が低調に推移した。医療・健康関連は、エラスティルは、ランニングシューズのミッドソールで新規モデルの採用も進み売上が伸長したが、テクノゲルは、中国から米国への最終商品が貿易摩擦などの影響を受け、低調に推移した。
通期予想は業績や市場環境動向を踏まえ下方修正し、売上高は1360億円で前期比20・8%増、営業利益は38億円で同20・6%減、経常利益は35億円で同26・7%減、当期純利益が22億2500万円で同28・1%減を見込んでいる。
2020年02月05日