デンカは2月13日、同社連結子会社であるデンカ生研が新型コロナウィルス(COVID―19)の抗原をイムノクロマト法により一般の医療施設でも使用が可能で、迅速かつ簡易に検出するキットの開発に着手したと発表した。
同社は、今般の新型コロナウィルスの流行に対する簡易検査キットの提供を社会的責務と捉え、公的機関や国内外の研究機関の協力を仰ぎながら、デンカ生研が長年に亘って培ってきた知見を活かし早急に開発を進め、最速での供給開始を目指す。
デンカ生研は、1950年の創業以来ワクチンや検査試薬を通じて日本の防疫の一翼を担ってきた。また、近年ではコンゴ共和国のエボラ出血熱流行に対し、迅速診断キットのテスト品を供給するなどの取り組みを行っている。加えて、インフルエンザの迅速診断キットにおいて国内のトップメーカーであり、新型コロナウィルスの簡易検査キットについても十分な供給体制をとれるとしている。
同社グループは、経営計画「Denka Value―Up」においてヘルスケア事業を重点分野の一つと位置付けており、一般社団法人日本感染症学会と一般社団法人日本環境感染学会が推進する「FUSEGU2020プロジェクト」に賛同している。