島津製作所は2月20日、IoTを活用した廃プラスチック自動回収システムを1月から導入し、プラスチックリサイクル率の向上とCO2排出量の削減で、環境負荷低減につながる成果を得たと発表した。
同システムは、各事業所に設置されたIoTセンサーにより廃プラスチックの集積量を測定し、ウェブ上で監視が可能。集積が一定量を超えるとアラートが廃棄物業者に発せられ、一度の回収車の出動で複数事業所を巡回する。一度の出動で1事業所のみの回収に比べ、回収車の走行距離を削減し、車両運行に伴うCO2排出量を削減するほか、各事業所での集積量を確認する作業も不要となるため、廃プラスチックの管理業務・作業効率が向上する。また、小規模事業所が廃棄するプラスチックも、複数事業所の共同回収により、すべてリサイクルにつなげることができる。
同システムを導入した1月のCO2削減効果(5事業所分)として、導入前と比べ走行距離を522・4kmから402・2kmと約23%の削減により、CO2排出量を122・8kgから94・5kgと約23%削減した。
また、リサイクル促進効果として、リサイクル量は導入前の9700kgから5%増の1万170kgとなり、リサイクル率は95%から100%に向上した。
今後、同社グループで同システムの導入を進めるとともに、協力企業や京都企業をはじめ広く社会に同システムのメリットを伝え、環境保全に貢献していく。
なお、同社は2月28日に同システムの京都府内企業向け見学・説明会を同社本社で京都府と共催する。