新型コロナウイルスの感染防止に向けた対応が国内企業で広がる中、合成ゴム大手2社が2月26日から在宅でのテレワークに勤務形態を切り替える措置を講じた。
JSRは、2月26日から本社を含む国内各拠点で業務に支障がない限り原則として全社員が在宅勤務を行うこととした。政府の感染拡大対策の基本方針を受けての対応で、工場を除く本社などで在宅勤務に切り替えた。
日本ゼオンも、東京・丸の内の本社業務を2月26日から可能な限り在宅勤務に切り替え、やむを得ず出勤する社員にも時差通勤を推奨している。また、大人数が参加する会議・合宿・説明会等への参加を中止し、展示会やイベントへの参加を禁止しているほか、海外出張を原則として禁じ、国内拠点間の社員の移動も制限している。
一方、タイヤメーカーにも感染防止への動きが広がる。2月27日時点での対応として、ブリヂストンは、本社で在宅勤務を推奨し、在宅勤務は週3回までという制約をなくした上、派遣社員や試用期間中の社員も在宅勤務ができるようルールを見直した。また、新幹線や飛行機を利用して大人数が集まる会議等を延期または中止し、リクルーターによるOB・OGの出身大学訪問を中止している。住友ゴム工業は、出張について必要性を十分に検討して判断するよう社員に指示しているほか、時差通勤を部署単位で検討している。横浜ゴムは、社員に時差通勤を推奨するとともに、五輪期間に向け整えていた在宅勤務の体制を前倒しして試みる準備を進めている。TOYO TIREは、在宅勤務の許可要件を緩和し適用範囲を拡大する対応を取っている。
2020年02月27日