東洋紡は2月26日、東洋紡バイオテクノロジー研究財団が19日に同社本社にて2019年度の研究助成贈呈式を実施したと発表した。今年度は、バイオテクノロジー分野の若手研究者5人に対し、総額2750万円の研究助成金を贈呈した。
同財団は、同社創立100周年を記念し1982年に設立された。バイオテクノロジーの分野において研究助成を行い、その成果を通じて社会に貢献することを趣旨としている。海外留学を助成する「長期研究助成」の受贈者は、今年度を含めて累計206人となり、その多くがバイオテクノロジーの研究や教育の第一線で活躍している。
2月19日の贈呈式には、同社名誉顧問の津村準二理事長、同社取締役常務執行役員バイオ・メディカル本部長の上乃均評議員らが出席した。理事長から受贈者5人に対して目録が授与され、留学先での研究に向けた応援の言葉が贈られた。
贈呈式で津村理事長は、「当社のバイオ事業は、レーヨンの原料であるパルプの廃液処理に関する研究から始まった。その後、診断薬用酵素や遺伝子解析技術へと発展し、今では主要事業の一つとなっている。受贈者の皆さまには、当財団の助成金を少しでも活用し、充実した留学生活を送ることで、バイオテクノロジーの発展に貢献する研究者となることを切に願っている」と述べた。
受贈者は、北海道大学大学院医学研究院の伊東孝政さん、東京大学大学院薬学系研究科の今泉結さん、東京大学大学院薬学系研究科の大井未来さん、岡山大学病院の光井洋介さん、明治薬科大学の山田俊理さんの5人。