デンカは2月27日、福岡県大牟田市にある同社大牟田工場において、同日に新総合事務所「オオムタ・イノベーション・ハブ」が竣工したと発表した。
同工場は1916年に、大牟田の石炭コンビナート地帯にてカーバイド、石灰窒素肥料を製造する無機化学製品の工場として操業を開始した。その後、高温処理技術や窒化反応技術を発展させ、電子部品や高機能セラミックス製品を生み出してきた。中でも、同社の主力商品であるアセチレンブラック、窒化ケイ素、ANプレート、SNプレート、球状シリカ・アルミナ、蛍光体は、ゼロ炭素社会を目指したxEVに代表される自動車産業や5Gなどのメガトレンドを見据えた高機能製品として、社会発展ならびに地球環境保全に向けて一層の貢献が期待される。
オオムタ・イノベーション・ハブは、製造部門と間接部門が一体感を高め、業務プロセス改革や働き方改革により生産性向上を図ることを目的に設立された。これまで点在していた製造、研究、生産技術部門を集約し工場のハブ(中枢)として一体的・機能的な運営を実現するとともに、コミュニケーションを取りやすい未来型のレイアウトを採用し、快適な職場環境を提供する。
同社はオオムタ・イノベーション・ハブの完成を機に、同工場を将来に向けた新たな製品開発を推進していくイノベーションの拠点にするとともに、地域に貢献できる「世界の工場」として持続的な成長を目指していく。