ランクセスは3月9日、ゴム用加工助剤「アクチプラストPP」製品群に新たにヴィーガン(植物由来)の原料を使用した新製品「アクチプラストPP―veg」を追加したと発表した。
同製品群は、ゴムコンパウンドに配合する加工助剤で、タイヤや様々なテクニカルラバー製品の製造において使用されている。今回、新たに発表されたアクチプラストPP―vegは、再生可能原料をベースにしており、特にアジアの顧客の要望に応えて開発された。さらに、欧州のグローバルタイヤメーカーもすでに興味を示しており、同社のラインケミービジネスユニットはゴム加工業者によるカーボンフットプリント削減の推進に貢献する。
アクチプラストPP―vegは、従来製品とは異なり、植物油から製造されている。同製品の再生可能原料比率は約90%を占めているため、カーボンフットプリントは大幅に削減される。基礎原料はアブラヤシから作られ、アブラヤシは農地1ha当たりの油の収穫量が非常に高いため、ココヤシ、菜の花、ひまわりに比べ生態学的に持続可能性が高くなる。また、同製品は粘度が低いため加工が容易で、特に天然ゴムをベースにしたゴムコンパウンドに適している。変性ポリマーと併用する場合も、ゴムコンパウンドの粘度を低下し、射出・押出成型性を大幅に向上する。コンパウンドの組成によっては、スコーチ挙動を向上し、加硫を促進するほか、金型を汚染することなく離型が容易となる。