機能材料の研究ラボを設立 DICと産総研が共同で

2020年03月11日

ゴムタイムス社

 DICは2月26日、産業技術総合研究所(産総研)と同社が産総研材料・化学領域内に「DIC―産総研サステナビリティマテリアル連携研究ラボ(連携研究ラボ)」を設立したと発表した。

 連携研究ラボでは、カーボンニュートラルで地球温暖化の抑制に貢献するバイオベース材料や、環境負荷が低く海洋プラスチック問題低減にも寄与する生分解性材料の開発をさらに加速させるとともに、機能材料を新たな原料として再資源化する資源循環型の技術開発に取り組んでいく。

 気候変動や深刻化する社会・環境問題など、産業を取り巻く課題が多様化する中、持続可能な発展(サステナビリティ)の必要性が高まっている。機能材料についても、地球温暖化、環境負荷、資源の枯渇といった問題の解決に資する技術の開発が求められている。

 今回設立した連携研究ラボは、産総研のつくばセンター、関西センターの2ヵ所に拠点を置き、複数の研究領域からなる体制で、コンカレントな研究開発を実行する。産総研は、触媒化学技術とこれを基にしたバイオマスからの機能化学品創生技術(つくばセンター)や生分解性ポリマーに関する合成・評価・解析技術(関西センター)を保有している。これらの技術と、同社が保有する有機分子設計・高分子設計技術とを融合することにより、オープンイノベーションによる技術開発を行う。また、連携研究ラボにおいて両者の人材、技術を緊密に交流させることで、質の高い人材開発に取り組む。

 

左より)川島常務執行役員、有賀執行役員、産総研の村山理事、連携研究ラボ長田村氏

左より)川島常務執行役員、有賀執行役員、産総研の村山理事、連携研究ラボ長田村氏

 

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