【コラム連載シリーズ】世界のゴム事情47 台湾のゴム産業(後編) 加藤進一

2020年04月13日

ゴムタイムス社

 前回は台湾の「新型コロナウイルス」の現状について紹介しました。今回は台湾のゴム機械メーカーについて触れていきます。

 台湾のゴム機械メーカーは、その製品の約80%を台湾から輸出をしています。日本、アジア、EU、ロシア、北米南米、中近東向けに世界中に輸出しています。

台湾ジンダイマリナリー社の成型プレス、射出成型機工場

台湾ジンダイマリナリー社の成型プレス、射出成型機工場

 例えば成型プレスであれば、トンユ、パンストーン、ジンデイ社、練り機であれば、ニーダーマリナリー、エキソウ、キョウホウ、シーフォン、カレンダー、ウェルシャン社あたりが有名です。どの会社も個性があります。標準機を安く多量に作る会社、中国工場で部品を生産して、台湾で最終組み立てする会社、日本向けのカスタマイズが得意な会社、米国市場がメインである会社等があります。

 ここ10年間に台湾製ゴム機械の品質レベルがかなり向上してきました。特に制御盤関係はほとんど日本製と変わらず、コストは半分です。本体も設計、IT化、CAD図の応用に至っては、日本製を凌ぐ程です。ただし、外観の仕上げでは日本製には劣ります。

 ゴム機械も量産化しており、部品は見込み発注しており、これがコストダウンに効いています。例えば、ニーダーマリナリー社は年間100台以上のミキサーを製造しており、ユーザーの声を反映していろいろカスタマイズしています。その結果いろいろなノウハ

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