国際ゴム研究会(IRSG)統計
天然ゴム生産量
2019年の世界の天然ゴムの総生産量は、1364万1000tで前年比1・8%減となり、前年の2・5%増から減少に転じた。天然ゴム生産首位のタイが減少に転じたほか、2位のインドネシアも同11・1%減と2桁の減少。さらに、中国も前年を下回り、上位5ヵ国のうち3ヵ国が前年を下回ったことで、全体では5年ぶりに前年を下回った。
国別では、1位のタイは490万tで同4・8%減、2位のインドネシアは310万tで同11・1%減となった。タイは500万tを下回り、インドネシアは2年連続で減少した。タイやインドネシアでは、ゴムの木の病害が拡大した影響などで、天然ゴム生産は減少した模様だ。
3位の天然ゴム産出の新興国であるベトナムは、122万2000tで同7・0%増。「ベトナムは国策で外貨を稼ぐ手段として、米、コーヒー、そして天然ゴムを増やしている」(加藤事務所、加藤進一社長)という。 また、4位のコートジボワールは78万tで同25・0%増と大きく伸長。5位の中国は77万4000tで同4・6%減となった。この結果、上位5ヵ国で全生産量の約8割を占めた。
また、6位以下で大きく生産量を伸ばしたのは9位のカンボジアで同25・3%増となり、上位10ヵ国のうちタイとインドネシア、中国を除いた7ヵ国が前年を上回った。
合成ゴム生産量
2019年の世界の合成ゴム生産量は1513万3000tで同0・9%減となり、天然ゴム生産量と同様、5年ぶりに前年を下回った。
国別では、1位の中国が317万8000tで同1・4%増、2位の