新型コロナウイルスの感染対策で入社式の中止や見直しが相次ぐ中、4月1日にゴム各社のトップがウェブなどを活用し異例のスタイルで新入社員にメッセージを送った。今年は「チャレンジ」や「挑戦」に期待するトップが多かった。
ブリヂストンは、入社式を延期し、131人の新入社員に石橋秀一CEOがレターを発信した。この中で石橋CEOは、「社会の仕組みや経営環境が不安定で大きく動く激動の時代だからこそ、変わる機会、大きく飛躍するチャンスである。皆さんには、チャレンジ精神を持って新しい未来を自分たちの手で創ることにトライしてほしい。『変える、変わる』のは自分たち一人ひとりであることを肝に銘じてほしい」と記した。
住友ゴム工業は、入社式を中止し、77人の新入社員に山本悟社長が映像で訓示した。山本社長は「素直であることが全てのベースであり、社会人として大切な心構えのキーワードだ。素直な心でいると、周りの人の応援を得て、情報や知恵が集まって来る。まずは、素直な気持ちをいつまでも大切にしてほしい」と述べ、さらに「もう一つ大切にしてほしいことは、一歩踏み出す勇気を持つことだ。自分を変えるのは勇気がいることだが、一歩踏み出す勇気を持ちさまざまなことに積極的にチャレンジしてほしい」と続けた。
横浜ゴムは、入社式を中止し、118人の新入社員への山石昌孝社長のあいさつを採用通知授与の際に人事部長が代読した。山石社長は、仕事上重要だと考えることとして「安全とコンプライアンス」、「自分で考える」、「挑戦」の3点を説明した。このうち「挑戦」については「会社の成長のためには新しいことにも挑戦していかなければならない。皆さんには是非挑戦し続けてほしい。当然、挑戦するのだから失敗も数多くするだろうが、きちんと考えた上での失敗であれば学べることは必ずある」と話した。
TOYO TIREは、入社式を中止し、37人の新入社員が清水隆史社長のビデオメッセージをモバイル端末で視聴した。清水社長は3点を要望し、まず「1つ目は『新しい挑戦を恐れない』、そして『そのために原理原則をしっかり学ぶ』ことだ。スピード感をもって変化に対応していくために、物怖じせず、新しいチャレンジを起こしてほしい。まずは物事の原理原則、正しい仕事の仕方を身に着け、新たな挑戦の力となるために自分自身の足元をしっかり固めてほしい」と述べ、要望の2点目に「お客様に誠実に、そして期待を超える」ことを、3点目に「主体性を持ち、連携を大切にする」ことを挙げた。
豊田合成は、