フッ素ゴムや合成樹脂などのコンパウンド事業と、発泡体事業を柱に展開する三福工業(栃木県佐野市、三井福太郎社長)。
20年3月期の下半期の需要動向によると、コンパウンド事業は全体的に減少傾向となっているものの、注力していた自社製品が、無事に立ち上がり「高機能スポンジが堅調に推移したため、ようやく収益に貢献できるようになった」(三井社長)。また、樹脂コンパウンドは上半期の需要が落ちついていたが、下半期は回復した。
一方、発泡体事業は主力の住宅関連の需要が厳しいため、上半期の動きが鈍かったが、下半期は需要が回復し「需要は全体的に落ちているが、そのような中でも多くのお客様に弊社の発泡体を選んでいただけた」(同)とし、前年並みを維持できたという。
通期は「自社製品が収益に貢献したほか、生産性や歩留まりの改善が進んだ」(同)とし、減収増益となった。
工場の稼働状況を振り返ると、合成樹脂のマスターバッチ・コンパウンドを製造する福島の第1、第2、第3工場では、第1と第2工場は、昨年稼働率が100%以上で操業していたが、現状は資材や物流環境などの変化により100%に近い状態で落ち着きつつある。第3工場は安定している状況だ。フッ素ゴム工場は自動車分野が良かったものの、非自動車関連が厳しい環境が続いている。
海外拠点の動向につい