横浜ゴムは4月2日、小型トラック用オールシーズンタイヤ「LT752R」を4月13日より全国のヨコハマタイヤ販売会社を通じて順次販売開始すると発表した。発売サイズは15~17・5インチの計10サイズで、価格はオープン。
LT752Rは、摩耗寿命の向上や転がり抵抗の低減といった経済性とウエット性能向上による安全性を高いレベルで両立させることを目指した。さらに静粛性も同社従来品であるTY285に対して向上させている。
このタイヤには、トラック・バス用タイヤで同社が培ったトレッドパターン技術が、小型トラック用に最適化し採用されている。互い違いにブロックを配置した千鳥ブロックレイアウトと、Z型のブロックを交差配置したセンターZブロックにより、ヒール&トウ摩耗を抑制しているほか、各ブロックの面積を最適化することで接地圧を均一化し、耐摩耗・耐偏摩耗性能および静粛性を向上させている。また、センター部に配置した2本のワイドセンターグルーブが空車の時でも高い排水性を発揮し、ウエット性能を向上させている。さらに、ワイドセンターグルーブに新ストーンイジェクターを採用することで、ベルト構造部の損傷の原因になる石噛みを防御する。
これらの技術を採用することで、同社従来品のTY285と比べ、耐摩耗性能を12%、ウエット制動性能を4%向上させるとともに、静粛性として通過騒音を4・4dB低減させ、転がり抵抗を2%低減させることができた。石噛み性についても同社の社内評価で改善効果を確認している。
同社は、中期経営計画「GD2020」においてタイヤ生産財事業を次の100年の収益の柱とすることを掲げ、トラック・バス用タイヤの拡販に取り組んでおり、大型トラック・バスに装着される超偏平シングルタイヤから小型トラック用タイヤまで、商品開発の強化を加速している。