積水化学工業は4月1日、積水化学グループに入社した800名以上の新入社員に向けて、加藤敬太社長の祝辞を発表した。なお、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、グループ全体で一堂に会しての入社式は中止となった。
加藤社長は新入社員に期待することとして次の3点を訓示した。
一つ目は「際立ちを身に付けよう」である。仕事に慣れる過程で、自分の強みや弱みを把握し、弱みを改善するとともに、これだけは他の人に負けないという強み・持ち味を際立たせてほしい。際立ちとは当社グループがとても大事にしている概念。際立ちを身に付けることは、皆さんの自信と成長につながる。
2つ目は、「困難は自分とチームの成長のもと」である。「仕事に困難はつきもの。その困難をどうすれば克服できるのか、今の仕事のやり方でいいのかなど、いろいろ考え抜くことでひと回り大きくなれる。また、困難や問題を一人で抱え込む必要はなく、むしろ経験豊富な先輩や同僚とよくコミュニケーションをとってチームで解決策を考えることが、全体の成長につながる。そういう意味でも、一緒に入社した同期を大切にしてほしい。
3点目が「約束を守る」だ。約束を守ることに徹底してこだわってほしい。私はこれまでの経験上、「この人は必ず約束を守る人だ」「約束を守る会社だ」という評価が結果を左右すると思っている。積水化学グループの一員として約束を守るということは、納期であったり、品質であったり、部署の目標であったりするが、最後まで約束を守ろうという姿勢が、皆さん一人ひとりと会社の信頼、業容の拡大・発展にもつながる。
加藤社長は最後に、「今、世界は大変な混乱の中にあるが、困難や逆境の中でこそ発見し解決できる課題、変革に挑戦できるテーマもあると思っている。積水化学グループは、10年先の2030年を見つめた挑戦を始める。新しい時代の主役として、新入社員の皆さんの挑戦と活躍、そして成長を心から楽しみにしている」と締めくくった。