昨年創業65周年を迎え、浄水用凝集剤「KTパウダー」の自社ブランド製品(以下、KTブランド)でメディアから注目を浴びているカワイチ・テック(千葉県成田市、川口秀一社長)。
同社は高濃度チタンホワイトコンパウンド、高濃度カーボンブラックコンパウンド、熱可塑性エラストマーなど高付加価値な樹脂コンパウンドを中心に展開している。
19年12月期の需要動向によると、樹脂コンパウンドは一昨年同様に、全体的に付加価値の高い樹脂コンパウンドが前年並みの動きを示し、樹脂関連の新規案件に取り組めないほど現場はフル稼働状態だったという。また2~3年前まで気候の影響により減少していた飲料系分野も比較的に安定していた。一方、ゴムコンパウンドに関しては、前期に引き続き、海外向け高圧電線用途の特殊バッチが堅調に推移した。
その結果、19年12月期は売上利益ともほぼ横ばいだったが、川口社長は「一昨年に引き続き機械の不具合が発生した。また、昨年の台風の被害を受け一週間停電となった。受注や機械故障などあらゆる面で大変な期だった」(川口社長)と振りかえる。
同社は毎年経営方針発表会を開いており、今年度のテーマを発表している。今年は2月29日に開催し、20年度のテーマは「生き残りをかけて変わります」となった。このテーマに基づき、①生産量が15%減少するが利益を昨年同様とする②安全第一③設備のメンテナンスの計画④災害時の対応計画を立てていくという目標を掲げ、今期取り組んでいく方針だ。
生産量を15%減少するでは、働き方改革の