G―SHOCKに採用 三菱ケミの反射防止フィルム

2020年04月16日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルは4月13日、同社が開発したモスアイ型反射防止フィルム「モスマイト」が、カシオ計算機が24日に発売する耐衝撃ウオッチG―SHOCK「GBD-H1000」に採用されたと発表した。太陽光発電素子及び液晶モジュールにモスマイトを貼合することで光の反射を抑制し、ディスプレイの高精細化・高コントラスト化を実現している。

 同社が開発したモスマイトは、蛾の眼(モスアイ)が持つ微細な突起構造を模倣した反射防止フィルム。モスマイトの表面には、高さ200nmの突起が100nmの間隔でフィルム上に並んでおり、この突起の幅が可視光線の波長よりも狭いことで、光の屈折率の変化が緩やかになり、光の反射を抑制することができる。一般的なガラスやプラスチックの表面は光の反射率が通常45程度あるが、それらの表面にモスマイトを貼付すると反射率を0・103にまで抑えることができる。

 その優れた光透過性から、これまでに車載ディスプレイや医療用モニター、サイネージ、額装等に幅広い分野に採用された実績があり、今後も用途が拡大することが見込まれている。

 同社は、引き続きモスマイトの新たな用途開発・市場開拓に向けて、国内のみならず、グローバルに事業を展開させ、さらなる拡販に努めていくとしている。

 

G―SHOCK「GBD-H1000」

G―SHOCK「GBD-H1000」

モスマイトの拡大写真

モスマイトの拡大写真

 

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