カネカは4月16日、同社が富士フイルムに、新型コロナウイルス感染症向けの抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」の原薬を供給することで合意したと発表した。
日本政府は、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、効果が期待されるアビガン錠の備蓄量を200万人分まで拡大することを決定し、富士フイルムは生産体制を拡充させ、増産を開始した。
カネカは、長年培った医薬品のプロセス開発力と製造技術、品質が世界各国の大手製薬メーカーから高い評価を受けており、今回、メジャーサプライヤーとして原薬の供給を要請された。同社は迅速にアビガン錠の原薬供給をスタートすることが社会的使命と考えて、設備投資、人員配置転換や生産計画調整により製造体制を整え、7月より供給を開始する。
カネカは、グループ会社であるベルギーのカネカユーロジェンテックで、新型コロナウイルス検査に使用されるPCR検査試薬の供給を既にスタートしており、さらに高品質のmRNAやプラスミドDNAなどの技術を用いた新型コロナウイルスのワクチン向け受託製造も強化し、旺盛な引き合いに対応している。