【コラム連載シリーズ】世界のゴム事情49 マレーシアのゴム産業(後編) 加藤進一

2020年06月01日

ゴムタイムス社

 前回は新型コロナウイルスの影響下のマレーシアのゴム手袋産業についてお伝えしました。今回もマレーシアのゴム事情を解説します。

 マレーシアは、かつてタイ、インドネシアに次ぐ世界第3位の天然ゴム生産国でしたが、2006年以降天然ゴムの生産量が減り、今ではベトナム、インド、中国に次ぐ世界第6位の生産量になっています。

 その要因のひとつに、マレーシア政府は一次産品生産から工業用製品生産にシフトすることを目指しているため、天然ゴム農園が減ってきているのです。今ではベトナムから天然ゴム原料を輸入して、マレーシアで加工して、マレーシア産天然ゴムとして輸出しているものもあります。その結果、天然ゴムで輸出するより、ゴム手袋に加工して輸出すれば、付加価値が高まり、国の政策にも一致するというわけです。

 またマレーシアでは、ゴム農園で働

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