新規3Dマスク開発を開始 三井化学、名大など3者で

2020年05月12日

ゴムタイムス社

 三井化学は5月11日、名古屋大学大学院工学研究科の堀克敏教授と名古屋大学発ベンチャーのフレンドマイクローブの3者で、3Dプリンターを活用した再使用可能な新規マスクの開発を開始したと発表した。

 新規マスクの最大の特徴は、「再使用が可能ながらウイルス除去機能をもつ」という点。マスクは、再使用する「マスク本体」と使い捨ての「フィルター」からなり、同社は、ウイルス除去効果のある不織布製使い捨てフィルターの素材を提供する。マスク本体は、名古屋大堀教授が3Dプリンターで作成し、今後、抗ウィルス効果を示す酵素製剤をはじめとする各種薬剤の探索も進め、マスク本体に適用を検討しており、ウイルス除去効果に優れ、快適性、デザイン性を考慮したものとする予定。

 同社は、同件を大学及び大学発のベンチャーと材料メーカーが協力した社会貢献となるソリューション提案であり、「次代を創る心悸製品開発」に繋がるものと考えている。

 同社は不織布を名古屋工場と四日市にて生産している。特に100%子会社のサンレックス工業は、マスク用にも使用されるメルトブローン法の製造ラインを増設、2020年1月より商業化運転し、既存顧客の旺盛な需要に対応している。

 

3Dマスク現行試作品

3Dマスク現行試作品

名古屋大学野依記念物質科学研究館

名古屋大学野依記念物質科学研究館

 

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