化成品増収も減収減益 三洋貿易の10~3月期

2020年05月13日

ゴムタイムス社

 三洋貿易の20年9月期第2四半期連結決算は、売上高が409億7700万円で前年同期比5・4%減、営業利益は29億4700万円で同14・6%減、経常利益は31億8400万円で同12・2%減、四半期純利益は21億1400万円で同13・7%減となった。
 セグメントのうち、化成品は、売上高が167億4700万円で同5・7%増、セグメント利益は7億5100万円で同14・6%減。ゴム関連商品は、主力の自動車向け合成ゴムや副資材の出荷が低調に推移したことに加え、収益面でも厳しい状況だった。輸出品は好調だった昨年の反動減があった。化学品関連商品では、主力の塗料・インキ関連の高付加価値商材が堅調に推移したほか、新たに連結子会社化したワイピーテックが収益に寄与したが、半導体関連商材・接着剤等の伸び悩みやアジア向け輸出の落ち込み、買収費用の一括計上等により、全体としては前年同期を下回った。
 機械資材は、売上高が155億2600万円で同7・0%減、セグメント利益は20億3200万円で同12・6%減。産業資材関連商品は、シート用部品等の自動車内装用部品の販売、収益が堅調に推移したが、前年同期の水準は下回った。
 海外現地法人は、売上高はが86億1800万円で同19・2%減、セグメント利益は5億1100万円で同10・6%減。米国は、ゴム関連が低調だったが吸水性ポリマー等の化学品や自動車関連が堅調に推移した。上海は、新型コロナウィルスの影響により自動車関連を始め主要顧客が稼働停止に追い込まれたことで、売上・利益とも大きく落ち込んだ。タイは、タイ国内の自動車販売の不振・バーツ高による輸出の減少に歯止めがかからず、低調だった。ベトナムは、化学品関連が振るわず、業績が低迷した。メキシコは、コロナウィルスの影響で自動車関連の販売が低調だったが、販管費の大幅な減少によって利益面では堅調だった。
 通期予想は、新型コロナウィルスの感染拡大で自動車メーカー等の稼働率の回復が見通せず、ゴム事業や産業資材事業、関連する海外現地法人において影響が避けられないと判断したため下方修正し、売上高が755億円で前期比9・3%減、営業利益が47億円で同20・0%減、経常利益が48億円で同21・0%減、当期純利益が33億円で同17・9%減を見込んでいる。

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