化学は売上高11%減 宇部興産の20年3月期

2020年05月15日

ゴムタイムス社

 宇部興産の20年3月期連結決算は、売上高が6678億9200万円で前期比8・5%減、営業利益は340億3300万円で同23・6%減、経常利益は357億2400万円で同25・3%減、当期純利益が229億7600万円で同29・3%減。
 売上高は、ナイロン・ラクタムおよび合成ゴム等の販売価格の下落、ならびに石炭等の販売数量減少等により減収となった。営業利益は、石炭等の原料価格が下落したものの、ナイロン・ラクタムの需要鈍化の影響が大きく、減益となった。純利益は、前期にあった持分法適用関連会社の事業統合による利益がなくなったことから営業外収益が減少し、また連結子会社のゴルフ場事業譲渡により特別損失も増加したことから、減少した。
 セグメントのうち、化学は、売上高が2860億円で同11・8%減、営業利益は145億円で同40・9%減。ポリイミドなど堅調な製品があるものの、ナイロン・ラクタムの価格下落の影響が大きく、減収減益となった。合成ゴム事業は、販売価格が原料ブタジエン価格とともに下落傾向で推移する中で、需要が低迷したことにより販売数量も減少したことから、減収減益となった。
 21年3月期は、新型コロナウイルスにより化学、機械をはじめ各セグメントにおいてマイナス影響を受けるが、その影響は第2四半期まで拡大し第3四半期から回復に向かうものと想定し、業績予想は、売上高が6140億円で前期比8・1%減、営業利益は260億円で同23・6%減、経常利益は235億円で34・2%減、当期純利益は140億円で同39・1%減を見込んでいる。

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