トヨックス、BCP対策強化 工場・物流で取り組みを徹底 

2020年05月21日

ゴムタイムス社

 耐圧樹脂ホース・専用継手メーカーのトヨックス(富山県黒部市、中西誠社長)はBCP(事業継続計画)対策に継続して取り組んでいる。

 同社がBCP対策に力を入れ始めたのは、2011年3月の東日本大震災がきっかけ。富山県は震度2で直接的な被害はなかったものの、原材料(で最大)の仕入先様が被災する想定しない事態が発生した。

 仕入先様からの原材料購入にメドが立たない中、同社は震災発生4日後にイタリアのパートナー企業(フィット社)から原料調達を決断。フィット社からスピードを優先し空輸で調達したことで、「欠品ゼロで最大の危機を乗り切ることができた」(同社)と振り返る。

 同社に対するお客様評価アンケートでは「企業好感度」の次ぎに「納期厳守」の評価が高かった。その中で、震災は商品が届かないことが企業の生命線になることを改めて実感する出来事となった。

 この経験を踏まえ、同社では震災から2カ月後の5月にはBCPの取り組みをスタート。リスクマネジメントに関わるコンサルティング会社に相談し、水害、地震、パンデミック等をリスクとして想定した「TOYOX事業継続計画書」を同年11月に取りまとめた。

 BCP対策の主な取り組みは、工場、物流・在庫、サプライチェーン(原料や部材の調達におけるBCP対策)になる。

 工場では、工場の浸水対策として防潮板や

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