三菱ケミカルホールディングスの20年3月期連結決算は、売上収益が3兆5805億1000万円で前期比6・8%減、コア営業利益は1948億2000万円で同38・0%減、営業利益は1442億8500万円で同51・0%減、親会社の所有者に帰属する当期利益は540億7700万円で同68・1%減となった。営業利益は非経常項目においてヘルスケア分野に関連する減損損失等を計上した影響を受けた。
機能商品セグメントは、売上収益が1兆816億円で同739億円減、コア営業利益は626億円で同87億円減。コア営業利益は、高機能ポリマーのフェノール・ポリカーボネートチェーンにおける市況下落の影響に加え、高機能成形材料の高機能エンジニアリングプラスチックにおける販売数量の減少等により、減少した。同セグメントのうち、機能部材は、環境・生活ソリューションにおいて販売数量が増加したものの、半導体および自動車用途を中心に需要が低迷し、高機能成形材料の高機能エンジニアリングプラスチック等の販売数量が減少したことにより、売上収益が減少した。機能化学は、高機能ポリマーのフェノール・ポリカーボネートチェーンにおいて前期に実施した定期修理の影響が解消し販売数量が増加したものの、前年上期に好調であった市況が下落したことにより、売上収益が減少した。
ケミカルズセグメントは、売上収益が1兆571億円で同2188億円減、コア営業利益は303億円で同977億円減。コア営業利益は、石化製品において定期修理の影響が縮小したことにより販売数量が増加したものの、MMAモノマー等の市況が下落したこと等により、減少した。同セグメントのうち、MMAは、需要が弱含んで推移する中、MMAモノマー等の市況が下落し、売上収益が減少した。石化は、エチレンセンターの定期修理の影響が縮小したことにより販売数量が増加したものの、原料価格の下落等に伴い販売価格が低下したことにより、売上収益が減少した。炭素は、原料価格の下落等に伴う販売価格の低下およびニードルコークスの販売数量の減少等により、売上収益が減少した。
21年3月期の業績予想は、売上収益が3兆3340億円で前期比6・9%減、コア営業利益が1400億円で同28・1%減、営業利益が1370億円で同5・0%減、親会社の所有者に帰属する当期利益が490億円で同9・4%減を見込んでいる。
2020年05月21日